春が訪れ、庭の緑が徐々に活気を取り戻す4月。姫高麗芝にとっても、本格的な成長シーズンへの準備期間です。
「冬の間に放置していたけど、何から始めればいいの?」
「4月のうちにやっておくべきことって何?」
そんな疑問を抱えている方に向けて、4月に行うべき姫高麗芝のメンテナンス方法を徹底解説します。
この記事では、芝刈り・施肥・雑草対策・エアレーション・病害虫予防など、4月に欠かせない作業を詳しく紹介しています。
これを読めば、あなたの芝生が夏に向けて最高の状態で育っていくはずです!

姫高麗芝とは?特徴と春の動き
姫高麗芝は、日本の気候に適した暖地型芝生の一種で、特に西日本〜関東にかけて多く用いられます。葉が細かく密に生えるため、見た目が美しく、住宅の庭や公園にも人気があります。
冬の間は休眠し、茶色く枯れたような状態になりますが、4月になると気温が上がり、徐々に緑色を取り戻し始めます。
このタイミングでしっかりと手をかけることで、夏に向けて青々とした芝生が完成するのです。
【4月にやるべき】姫高麗芝のメンテナンス項目
1. 芝刈り(春の初刈り)
冬を越した芝は、枯れ草が混ざっていたり、不揃いだったりします。
まずは**「芝刈り」からスタート**しましょう。
- タイミング:平均気温が15℃前後になった頃(地域によって異なります)
- 刈り高:20〜25mmを目安に
- ポイント:刃はしっかり研いでおく。最初の芝刈りは「枯れた葉を取り除く」意味もある
初刈りを行うことで、地表に日光が届きやすくなり、新芽の成長が促進されます。
※枯れた部分が多い場合は「サッチ(刈りカス)」を取り除く作業もあわせて行いましょう。
・・・ちょっと刈りすぎてしまった。地面がボコボコで刈り高が合わないためです。後ほど目土の重要性でふれます。

2. 施肥(肥料の散布)
4月は、春の施肥タイミングとして非常に重要です。
- おすすめの肥料:窒素・リン酸・カリのバランスが取れた「芝生専用の緩効性肥料」
- 目安量:1平方メートルあたり30〜50g(製品の表示を確認)
- 注意点:水やりをしっかり行って、肥料焼けを防ぐ
芝生は栄養をしっかり吸収してから、元気な緑を育てていきます。
肥料を撒くと、1週間ほどで芝が目に見えて元気になるはずです。
3. 雑草対策(予防と駆除)
春は雑草の発芽・成長も活発になる時期。4月のうちにしっかり対策しておくことが、後のメンテナンスを楽にします。
- 手作業での除草:地面が柔らかいうちに根ごと引き抜く
- 除草剤の使用:芝生用の選択制除草剤(例:MCPPなど)を活用
- 予防策:密な芝を育てることで、雑草が生えにくい環境をつくる
特に、オオバコやスズメノカタビラなどの春雑草はこの時期に一気に広がるため、早めの対処がカギです。
4. サッチング(枯れ草の除去)
サッチとは、枯れた葉や刈りカスなどが地表に溜まった層のこと。これが溜まると水はけが悪くなり、病害虫の原因にも。
- 方法:レーキやサッチ取り用具を使って、地面をかき出す
- タイミング:芝刈りと同時、または前後に実施
- 注意点:根を傷つけないよう、やさしく行う
4月にサッチングを行うことで、芝の通気性が改善され、病気の予防にもつながります。
5. エアレーション(穴あけ作業)
土壌が固まっていると、根が呼吸できず、成長が鈍くなってしまいます。
エアレーションとは、土に穴を開けて空気と水の通りを良くする作業です。
- 道具:エアレーター、フォーク、コア抜きなど
- 方法:芝を傷めない程度に、15〜30cm間隔で穴をあける
- おすすめの併用作業:目土(砂や土)を入れて地面をならすと◎
硬い土をほぐすことで、根の成長が活発になり、密度の高い芝に育ちやすくなります。
6. 水やりのタイミング
4月は気温も湿度も安定していますが、急激な乾燥や日照りが続く日も出てきます。
芝が乾いている場合は、朝〜午前中にしっかり水やりを行いましょう。
- 目安:週に1〜2回、地面がしっかり濡れる程度
- 避ける時間帯:夕方以降は病気の原因になるのでNG
新芽が伸び始めるこの時期に、適切な水分補給は非常に重要です。
7. 病害虫のチェック
春先は、病害虫の発生がまだ少ない時期ですが、予兆を見逃さないことが大切です。
- 黄化(黄色くなる):窒素不足や根腐れの兆候
- 黒斑点:葉腐病やサビ病の可能性
- 害虫の穴や掘り返し跡:コガネムシの幼虫などに注意
初期症状を見つけたら、専用薬剤で早めに対処しましょう。
8. 目土(めつち)の重要性と4月に行う理由
「目土って何?本当に必要なの?」
そんな疑問をお持ちの方も多いかもしれません。しかし私は目土はとても重要だと考えています。その理由について下記に詳しくまとめましたので参考にしてください。
目土とは、芝生の上から薄く土をかぶせる作業のことです。4月のメンテナンスにおいては、芝の成長促進や地面の不陸(凸凹)の補正、病気予防など、多くのメリットがあります。

目土を行う目的
- 新芽の保護と成長促進
春に出てくる新芽はとても繊細。目土で軽く覆うことで保湿され、芽が乾燥から守られ、育ちやすくなります。 - 芝の密度向上
根の周りに土が補充されることで、より多くの芽が発芽しやすくなり、密度の高い美しい芝生に育ちます。 - 凸凹の補正(不陸修正)
冬の間に凍結・乾燥などでできた地面のデコボコを、目土でならすことができます。 - 病害虫の予防
サッチを取り除いた後の地表に目土をかぶせることで、湿度バランスが整い、病原菌の繁殖を抑制できます。
使用する目土の種類と選び方
目土には以下のような種類があります。
- 川砂・山砂:水はけが良く、均一に広がりやすい
- 赤玉土入りの芝用培養土:栄養も豊富で初心者向け
- 黒土やバーミキュライト入りのブレンド土:保水力を上げたいときにおすすめ
市販されている**「芝生用の目土」**であれば、品質も安定しており安心です。
ホームセンターや園芸店、通販でも手に入ります。
目土の方法と注意点
- 適量:1平方メートルあたり1〜2kg程度(厚さ3〜5mmが目安)
- やり方:
- サッチング・芝刈り後に目土を全体に薄くまく
- レーキやほうきで軽くならして芝と馴染ませる
- 散水して土が芝の隙間に入り込むようにする
※厚くかけすぎると、芽が窒息して逆効果になるので注意!
目土を行うタイミングと頻度
- タイミング:芝の芽吹きが始まる4月中旬〜下旬がベスト
- 頻度:年に1〜2回が目安(春と秋)
特に、サッチング・エアレーションとセットで行うと効果抜群です。芝の健康状態を大きく底上げできます。
まとめ|4月の姫高麗芝のメンテナンスで差がつく!

4月は姫高麗芝にとって、目覚めの季節。
この時期にどれだけ丁寧に手入れをしたかで、5月〜8月の芝生の美しさが大きく変わります。
今回ご紹介したポイントをおさらいしましょう:
- 芝刈りで枯れ草を除去し、新芽の成長を促進
- 春の施肥で栄養補給
- 雑草は早めに手を打つ
- サッチ除去・エアレーションで環境を整える
- 適切な水やりと病害虫チェック
あなたの芝生も、きちんとケアすれば、きっと誰もが羨む美しい緑に育つはずです。
【よくある質問(FAQ)】
Q:4月の施肥を忘れてしまいました。遅れても問題ない?
A:多少遅れても大丈夫です。5月上旬までに行えば効果があります。ただし、気温が高くなりすぎる前に済ませましょう。
Q:芝刈りをした後の処理はどうすれば?
A:刈った芝はこまめに集めて捨てましょう。放置するとサッチとなって、病害虫の原因になります。
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